ドイツ生活

渡独前の不安、渡独後の実際

夫のドイツ赴任が決まり、ヨーロッパに住めるうれしさ半分、分からないことだらけで不安半分。

同じような状況の方、いますか?

アジア人差別

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)で大騒ぎだった2020年、夫のドイツ赴任の辞令が出ました。

流行元がアジアであったこともあり、この頃日本のメディアでは、欧米でアジア人が差別を受けているというニュースが話題になりました。

いきなり暴言をあびせられたり、路上で暴力を振るわれたりというひどいもの。

ドイツへの帯同を両親に話すと、このことを理由に非常に心配されました。

デュッセルドルフでの実際 … ゼロではないがほぼ無し

デュッセルドルフは日本人だけでなく中国や韓国の方などアジア系が元々多いからでしょうか。

想像したような暴言や暴力の場面は見たことがありません。

3年近く生活していてアジア人であることで嫌な思いをしたのは1度です。

すれ違いざまに少年たちがドイツ語でからかい口調で話しかけてきた時です。こちらは内容を理解できずそのまま通り過ぎると、馬鹿にするようにあざ笑っていました。

ドイツ語を理解できない自分が情けなかったですが、
「やな感じ!まぁそんな悪ガキもいるよね」と割り切ることにしました。

ドイツ語ができない

英語の読み書きはそれなりに学んだけれどもう忘れてしまったし、そもそも会話は初心者レベル。

学生時代の第2言語はフランス語だし、ドイツ語は全くの初めて。

こんな私が子育てしながら生活できるのだろうかと心配でした。

数年前からドイツ赴任は決まっており、NHKのドイツ語講座のテキストを買って読んでいましたが、いざ赴任時期が確定するとやはり心配に。

ネットで皆さんのブログを読むと、旦那様は仕事で使う英語力を磨き、妻はドイツ語を学ぶのがよいとの意見を多く見つけました。

そこで夫の会社から語学学習費用を補助していただき、渡独の直前までECCのオンラインレッスンを受講しました。

英語と違い需要が少ないのでしょう、予約枠は少なかったです。

ネイティブの講師もみえるし、ドイツ滞在歴のある日本人の講師もみえました。

受講したコースでは手元に残るテキストがなかったのが不便で、都度PC画面をスクショ。これはあとから見返すのも手間でした…

でも講師の方の説明は分かりやすく、画面越しではあるものの、発音もしっかりレッスンしていただけたのが心強かったです。

「ドイツのアパートでは、住人が持ち回りで共用部分の掃除をするのよ」なんてドイツの生活についてのお話も聞けました。
(結局、現在のアパートでは清掃会社が入ってました!アパートによりけりですね)

https://www.ecc.jp/german/

そして小学生の息子のドイツ語対策として、ネットの語学講師検索サイトで見つけたドイツ人の男性Jさんにレッスンしてもらうことにしました。

こちらも費用は会社に補助していただきました。

自宅に来てもらってのレッスンなので、初回はどんな方だろうと不安でしたが、本当に良い方でした!

息子が楽しくドイツ語に触れられるように毎回工夫したレッスンをしてくれました。

Jさんは以前にも同じような境遇のお子さんにレッスンしていたそうで、会社に補助してもらうための書類作成など手慣れていました。

私もそばに付いていたので、私のドイツ語の勉強にもなりました。ECCで習った丁寧な話し言葉とは違い、子ども同士のおしゃべり用の言葉はこういうふうなのか発見もありました。

本も色々買いましたが、「旅するこどものドイツ語 ミュンヘン編」がおすすめです。

カラーでイラストが多く、子どもと一緒に読みやすいです。

少しドイツ語を勉強してから読むと、こういう表現もできるのか、この単語はこの場面でも使うのか、と勉強になりました。

デュッセルドルフでの実際 … できるに越したことはないが、何とかなる

これはデュッセルドルフだからこそだと思いますが、片言の英語・ドイツ語でも生きていけます。想像以上に日本語サービスが充実しています。

店舗は限られますが、食料品の買い物、ヘアサロン、習い事には全く困りません。

日本人の店員さんがいるスーパーは、徒歩圏内に2件あります。

病院は日本語通訳さんが多くの病院に対応しています。

必要に応じて、我が家は夫の会社の方に通訳を依頼します。滞在許可の申請等、役所に赴くときは必須です。

休日のお出かけ先情報は、事前にネットで調べて大体の情報を頭に入れておくと現地でも焦りません。

現地で困ったらGoogle翻訳を活用します。

私の印象としては、若者はたいてい英語が通じるけれど、年配の方はドイツ語のみの場合が多いです。

現地スーパーの商品を選んだり、カフェでお茶したり、ご近所さんと挨拶したり、いろいろお出かけしたり、

やはり生活を充実させるにはドイツ語が必要、少しはできた方が楽しいと思います。

デュッセルドルフには日本人向けのドイツ語教室がいくつかあり、最初は生活準備コースがおすすめです。

生活で必要なドイツ語のレッスンで、実際にお肉屋さんに行って注文したりと実践できました。

メンバーは同時期に渡独してきた方が多く、日常生活の情報交換も盛んでした。

https://ai-school.net  私は ドイツ語教室ai でレッスンを受けました。

会社員から専業主婦に。孤独かな?

渡独前は直前まで会社員をしていました。子どもが小さかったので短時間勤務で、忙しい毎日でした。

もうすぐ退職すると思うと、自由な時間が得られる嬉しさが大きかったです。

ネットの情報では、仕事を辞めると、社会から断絶されたような虚無感とか、孤独感が生まれるとか聞くけど、私もそう感じるのだろうかと少し不安でした。

専業主婦になっての実際 … 楽しい!

何かと忙しいのは変わりませんが、悩み事が減りました。

会社で働くって本当にストレスが大きいと実感します。

孤独感は全くありません。ご近所のお友達、子どもの送迎で知り合うママたち、子どもの習い事の先生やメンバーご家族、夫の会社の同僚ご家族たちと定期的に顔を合わせているお陰だと思います。皆さんほとんど日本人ですが。

こういう繋がりが無かったら寂しさを感じたかもしれません。

デュッセルドルフなら何かしら日本語で話せるコミュニティがあるので、自分に合うものを見つけられれば良いと思います。

日本の両親とも頻繁にlineで連絡をとりますし、zoomで家族みんなでおしゃべりしたりします。
年賀状のやり取りは無くなったので、日本の友人との連絡は減りました。そのかわり、一時帰国の際に会って近況報告しあいました。

結果、心配なしでした

ドイツに来るまで分からないことは不安に感じて当然。

新しい生活が始まるまで、できる準備を進めるしかありません。

私が特に不安だった、差別、ドイツ語、孤独感 についてはそんなに心配する必要はありませんでした!

これからドイツ、デュッセルドルフに来る方の参考になれば幸いです。